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PCRのCt値って? 再検査とは?

[2022.02.16]

今や日本人なら誰でも知っているPCR検査という言葉ですが、どのような検査なのでしょうか?

簡単に言えば、そのままでは検出不可能な微量な遺伝子を増幅させ量を増やして検出したり、増やした遺伝子を実験に使えるようにするための技術です。

遺伝子というのは基本的に2本の鎖でできており(例えばAとA'という鎖)、AとA'は鏡で映したような感じになっています(かなり大ざっぱな説明です)。遺伝子をAとA'に分離してもAからA'を作ることができますし、A'からAを作ることができます。つまり

A=A' 

A   A' 

A=A' A=A'

A  A' A'

A=A' A=A'  A=A' A=A'

といった具合に倍々で増やすことが出来ます。微量なウィルスの遺伝子もこのようにPCRによって増幅していくといつか検出可能な程度に増えます。この時に、何回この増幅をおこなったかがCt(Cycle Threshold)値です。最初にあるウィルスの遺伝子量が多いと少ないCt値で検出可能になります。逆に遺伝子量が少ないと何度も増幅しないと検出可能にはならずCt値も大きくなります。日本では基本的にこのCt値が40未満で検出できた場合を陽性にしています。ただ、実際には30以上で検出された場合はウィルス量が少なく他人に感染させる可能性は低くなります。

問題はこのCt値が35-40くらいで陽性になった場合です。一応陽性ですが、かなりウィルス量は少ないと考えられ場合によっては再検査になります。

medical

一度、COVID-19に感染して回復した後にPCR検査を受けるとこうしたことが起きやすいようです。

ここまでの説明でおわかりのように、PCR検査というのは機械に検体を入れたからと言って自動的に陽性・陰性が出るわけではありませんので、人の解釈が入ります。ただ、どの程度のCt値で陽性にするかは世界的に概ね統一した基準があります。

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