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血圧をアプリで治療する

[2024.06.05]

最近、病気を治療するアプリというものが出てきました。

「患者への処方はスマホアプリ 生活習慣変え治療に活用 医療費抑制も」

上の記事に詳しく書いてあるのですが、要はアプリを使って認知行動療法のようなことを行うということです。

高血圧を治療するためには、まず患者さんが「なぜ血圧が高いことが良くないのか」「なぜ血圧を下げる必要があるのか、下げるとどういうメリットがあるのか」を認識し、さらに生活習慣の改善の必要性を認識して行動に移してもらわないといけません。生活習慣の改善というのは、例えば運動習慣を身につけたり、普段摂取している塩分量を減らしたり、飲酒量を減らすということです。こうしたことは医療機関でも医師や栄養管理士から説明を受けることがありますが、短時間だったりあるいは1回きりのことなので、なかなか身につきません。これをアプリを使って毎日少しずつやっていきましょうというのが治療アプリです。

高血圧治療アプリについてはキュア・アップという会社がすでに開発し医療現場で使えるようになっています。

アプリ自体は患者さんがアプリストアからダウンロードできますが、使うためには医療機関でコードを処方してもらう必要があります。そのコードをアプリに入れることにより使えるようになります。アプリは高血圧についての知識や生活習慣改善の指導を、毎日段階的に伝えてくれます。患者さんは自分で血圧を測定して入力していきます。

アプリは最長で6ヶ月間使用でき、終了後は普通の血圧管理アプリとして使えます。アプリ使用中は原則毎月の受診が必要です。

自分で血圧を記録する頻度が低いと使えなくなります。アプリを使い続けるには平均71%以上(1週間で5日以上)測定しないといけません。

アプリの使用料は、医療機関の受診の際に診察代金に上乗せされます。3割負担の方でおおよそ1ヶ月2500円程度です。それに診察料が加わると1回の診察代が5000円程度になります。

では、どのくらい下がるのでしょうか?治験では、このアプリを6ヶ月使用すると平均10mmHg下がったそうです。

少し血圧が高いけれど、薬はできればのみたくない、あるいはこれ以上増やしたくないというかたは試してみても良いかもしれません(当院で処方可能です)。

 

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