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気圧とパーキンソン病

[2020.06.09]

以前から、気圧が低下すると頭痛や関節痛が悪化する人がいることはよく知られていました。患者さんによっては、自分の症状で気圧の変化を感じ取れる方も珍しくありません。

気圧が下がると頭痛を起こす「気象病」 天候変化が体調に影響する理由とは?



またこうした「天気痛」予報をおこなっている気象会社も存在します(天気痛 ウェザーニュース)。
痛みだけでなく、パーキンソン病やレビー小体型認知症の方も、気圧に体調が大きく影響されるようです。台風の前後では、外来を受診した患者さんの多くが体調不良を訴えます。おそらくパーキンソン病やレビー小体型認知症では自律神経が障害されているため、気圧・気象の影響を受けやすいのだと思われます(両者の関係を調べた論文を探しましたが、見つかりませんでした)。

こうした時には患者さんには、「辛いときは無理をせずに、台風など気圧の変化が過ぎ去るのを待つしかない」と説明しています。
最近、天気痛には漢方薬の五苓散が有効と報告されています。五苓散は体内の水分代謝を整える作用があると言われていますが、パーキンソン病患者さんの気圧変化による体調不良にも効果があるのではないでしょうか?今のところ、試したことはありませんが、いずれ患者さんから相談があった時に、試してみようと思っています。

 

 

 

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