パーキンソン病のその他の症状
自律神経症状
多くの患者さんが便秘になります。またトイレが近くなる方が多いです(頻尿)。他には、起立性低血圧と言って、起き上がったり立ち上がったりすると血圧が下がり、立ちくらみを感じたり目の前が暗くなることもあります。パーキンソン病を発症すると、以前は血圧が高い人でも徐々に低くなり、血圧の薬が要らなくなることもあります。発汗障害により、例えば下半身はあまり汗をかかないのに上半身にやたら汗をかくことがあります。体温調節障害により、微熱が出やすくなります。
不安感
パーキンソン病患者さんの70%以上が不安感を感じています。いわゆる、うつ病とは少し違います。パーキンソン病患者さんは、性格が几帳面な方が多く、不安感はその几帳面さの裏返しなのかもしれません。
痛み
多くの方が腰痛を訴えます。腰痛が一番多いのですが、他の体の部位にも痛みを感じることがあります。専門書には、「患者さんが強い痛みを感じて、救急車を呼ぶこともある」と書かれています。
流延
発症初期にはあまりありませんが、徐々に口の中に唾液がたまるようになり、それが涎となって落ちてきます(流延)。我々の口の中では常に唾液が分泌されていますが、無意識にその唾液を飲み込んでいます。パーキンソン病では、飲み込む速度が遅くなるため唾液の分泌に追いつかなくなり、涎が出てしまうと考えられます。
しびれ感
脚などにしびれを感じる方がいます。パーキンソン病患者さんは、しびれを感じやすいようです。実際に調べると、患者の末梢神経(手足を通っている神経)に異常が多いという報告もあります。