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パーキンソン病の運動症状

振戦

多くの場合、手が震えますが、脚や顎、稀ですが頭が震える場合もあります。両手同時に震えることは少なく、殆どが左右どちらかに目立ちます。パーキンソン病の震えは、じっとしている時に強くなることが特徴で、このため安静時振戦と呼ばれています(正確に言うと、自分の手を意識していない時に震えが強くなります)。患者さんが手を動かすと震えは小さくなります。そのため、患者さんは当初自分の震えに気が付かず、周囲の人に指摘されて初めて気づくこともあります。俳優のマイケル・J・フォックスは20代でパーキンソン病を発病していますが、当初、手の震えを周囲にさとられないためにライターのような小道具を手で意味なくいじることにより、震えを抑えていたと自伝に書いています。また歩いている時に手が震えることがあります。このような歩行時の手の震えはパーキンソン病に特徴的です。一方、本態性振戦という病気でも手が震えますが、この病気では字を書いたりコップを持ったり手を動かした時に震えが悪化します。

無動(あるい寡動)

動作が全体に小さく緩慢になります。特に横になった状態からの起き上がり、起立時、歩行時に目立ちます。歩幅は小さくなり、歩くときの手の振りが乏しくなります。声量は小さくなり、瞬きや目の動きが少なくなるので一点をじっと凝視しているような表情になります。また字を書くと、小さな字になってしまいます。友達と歩いている時に自分だけ遅れてしまう、といったことで病気に気がつく人もいます。

筋強剛(筋固縮ともいいます)

筋肉に緊張があり、他者が手足を動かした時にうまく力を抜くことができません。特にパーキンソン病の場合は、他者が動かしたときにガクガクと歯車がかみ合うような抵抗を感じることが特徴です(歯車様筋強剛)

姿勢反射障害

バランスが崩れたとき、これを支えるための脚の一歩がでないため、そのまま転倒しやすくなります。倒れる際にも両手を広げるなどの反射的動作ができず、しばしばたっていた時の姿勢のまま棒のように倒れます。特に後方に転びやすくなります。

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