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抗生物質による腸内細菌への影響

[2020.11.30]

前回、抗生物質を服用すると善玉菌である腸内細菌も影響を受けるということを書きました。

高齢者の場合、抗生物質の服用により腸内の善玉菌が減ると、腸内に潜んでいたC. difficileという菌が偽膜性腸炎という病気を引き起こすことがあります。偽膜性腸炎を発症すると発熱、下痢がおこり重症化すると命に関わることもありますし、いったん良くなっても再発することも珍しくありません。

胃腸炎で抗生物質を処方されたら、ぜんぜん良くならず下痢がひどくなり熱も出てきた。再受診したら「では抗生物質を変えましょう」と言われ別の薬をもらったがさらに悪化してしまう。このような場合は、抗生物質の服用によって偽膜性腸炎をおこしていると考えられます。

 

また腸内細菌は様々な病気と関係していることが分かっています。現在言われているだけでも、糖尿病、認知症、関節リウマチ、アレルギー、肥満、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患などがあります。子供の時に抗生物質を多く服用した人は、その後、肥満や糖尿病になりやすいという研究もあります。

 

抗生物質が医療において不可欠な薬ですし、重症の感染症でも抗生物質が効けば劇的に良くなることもあります。適切に使えば命を救う薬ですが、乱用すると個人の健康を阻害したり社会全体に悪影響を及ぼしてしまうのです。

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