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レビー小体型認知症の診断について(続き)

[2020.05.20]
前回、レビー小体型認知症はなかなか診断がつかないことがあると書きました。
私は、以下のことに注意して問診・診察をしています。

1. レム睡眠時行動障害の有無 患者さんは発症前より大声で寝言を言ったり、人によっては夜中に徘徊のような行動をとることがあります。
2. 幻視の有無については、本人に具体的な例をあげて確認する。幻視があれば、本人が言うだろうと周りは思いがちですが、レビーの幻視は当初は錯覚の延長のようなことがあるので、患者本人もあまり気にしていないことがあります。 3. パーキンソン症状は、レビーの場合はあまりはっきりしないことがあります。患者さんや家族には、この半年〜1年で、転倒が増えていないか、あるいは以前はひとりで外出できていたのにできなくなったり、家の中でも伝え歩きになっていないかを確認します。
4. 便秘、昼間の眠気、日によって調子が大きく変動するなどもレビー小体型認知症を示唆する症状です。
5. レビー小体型認知症の検査としては、MIBG-心筋シンチやダット・スキャン、脳血流シンチなどがあります。ただ、こうした検査でも引っかからない患者さんもいますので、検査だけで白黒を決めるのは危険です。

結局、詳しい問診が、レビー小体型認知症の診断にはもっとも重要だと思います。
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